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佐賀で映画「発酵する民」初上映 震災後の地域のつながり描くドキュメンタリー

映画「発酵する民」の一場面

映画「発酵する民」の一場面

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 東日本大震災をきっかけに女性たちが結成した「イマジン盆踊り部」に密着したドキュメンタリー映画「発酵する民」が3月10日から、「シアターシエマ」(佐賀市松原2)で上映される。

映画「発酵する民」の監督・平野隆章さん

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 2011(平成23)年3月の東京電力福島第1原発事故後、神奈川県鎌倉市内で「脱原発パレード」に参加した人たちが「盆踊り部」を作り、活動を続けていく7年間を取材したドキュメンタリー。3.11後の「生活」を描きながら、個性あふれるパン店や酒蔵も取材。微生物の「発酵」の世界を見つめ、酒やみそ、パン作りから生まれた「発酵盆唄」の唄や踊りが地域の人と人をつなげ、「平和」の輪を描いていく内容。

 同昨は鎌倉在住の映像作家・平野隆章さんの初の監督作品で、2020年の「東京ドキュメンタリー映画祭」長編部門で初上映。2021年11月に鎌倉「川喜多映画記念館」で上映され、口コミで評判を呼び、東京・渋谷の映画館「ユーロスペース」での劇場公開を皮切りに、個人で製作・配給したにもかかわらず上映館が増え、これまでに全国44館以上で公開されたという。佐賀県では初の劇場公開となる。

 平野さんは「3.11を経験した鎌倉の人々が、不安定な社会のムードが漂う中で、これまでを振り返り、唄や踊りなど新しいものを創り出し、人と出会い、日常を積み重ねていく姿を描いている。『発酵』の世界にも着目し、人間を中心に置き過ぎない世界を模索している。3.11後に人々との間に生まれた『良い方向に向かいたい』という気持ちは、きっと今も続いている」と話す。

 上映時間は9時30分~11時9分。料金は一般1,700円。今月16日まで。

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