佐賀県内などで調剤薬局「溝上薬局」を運営するミズ(佐賀市水ヶ江1)が、熊本地震の避難者用居住空間「ユニットハウス村」(熊本県益城町)で薬剤師による支援活動を行った。
熊本地震でテント生活を続けてきた被災者により良い居住環境を用意しようとNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(PWJ, 広島県神石高原町)、公益社団法人「シビック・フォース」(東京都渋谷区)、「A-PAD ジャパン」(佐賀市)が5月に設置した同施設。同社に約150人在籍するという薬剤師による支援をしたいとPWJに提案、6月15日から毎週2人ずつ、ボランティア休暇制度を利用し、入居者の体調不良、軽傷対応、衛生面や薬の服用についてのアドバイス、保健師や医師の巡回対応などの活動を行ったという。
同社企画計画グループの伊藤美香さんは「薬剤師法の第1条に『薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上および増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする』とあり、『支援を通じて薬剤師の基本に立ち返ることが多かった』と、活動した社員から感想が寄せられた。体調管理という点で行政などが行き届きづらいという弁当の温度や栄養指導など役に立てたのでは」と話す。
伊藤さんによると13週で26人の薬剤師派遣を派遣。8月31日で終了したが、薬剤師や一般社員によるボランティア派遣は9月以降も続けるという。