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佐賀に生活弱者向け家賃保証システム 「居住者見守り」を地元自治体も採択

問い合わせ事務局を務める「スロープ」社長の中尾彰宏さん(右から2番目)

問い合わせ事務局を務める「スロープ」社長の中尾彰宏さん(右から2番目)

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 家賃保証とひとり暮らし入居者の見守りと緊急時の対応などを行う賃貸住宅の保証システム「すまサポさが」が6月4日、サービスを始めた。

「すまサポさが」サービス案内

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 身内が近くにいない、身寄りがいないとの理由で経済的問題がなくても保証人が立てられず、これまで部屋を借りられなかった高齢者や障がい者など生活弱者を対象に、保証人制度と家賃保証を組み合わせた同サービス。キュービックイノベーション(東京都渋谷区)・ボンズインデックス(東京都千代田区)・スロープ(佐賀市神園)・佐賀未来創造基金(唐人町2)・全日警佐賀(木原3)・ユニバーサル人材開発研究所(駅前中央1)・やかた商事(多布施4)・REセレクト(鍋島3)の共同事業。

 賃貸契約者が納める保証金の一部をお年寄りなど居住者の見守りサービスの運営費に充てることで、大家や不動産会社が部屋を貸しやすくすることを目指したもので、民間が質の高い公共サービスを提案する佐賀県の「CSO提案型協働創出事業」にも採択された。

 居住者の見守りや相談といった居住支援の問い合わせ窓口を担当する合同会社「スロープ」の社長には、自らも事故で脊椎(せきつい)を損傷し、鎖骨より下に障がいを抱える中尾彰宏さんが就いた。同社は障がい者を雇用し、生活弱者に近い視点で居住支援にあたり利用者に安心感を与えたいと考えており、現在、同保証を利用紹介する不動産業者を募集している。

 中尾さんは「お年寄りなど生活弱者に役立つこの保証制度を佐賀の賃貸のスタンダードにしたい。これに障がい者が仕事として役立てることは私たちにとっても自信にもつながる。健常者と障がい者の両方の経験から、障がい者にしか気づかない役割がまだあると思っており、これらを解決していくことで地域に貢献したい」と意気込む。

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