佐賀市のハンバーグ専門店「まるも」(佐賀市兵庫町藤木)が5月、佐賀の食材を詰め合わせた弁当「佐賀弁(さがべん)」の販売を始めた。
和食店の料理人を経て、創作料理店「掌(たなごころ)」(佐賀市大和町、TEL 0952-64-9297 )をはじめ3店舗を営む店主の永渕勝光さん。「まるも」で作った「佐賀黒毛和牛ハンバーグ」は地元テレビ局のグルメ投票企画で何度も上位入賞を果たした。後に開発した「佐賀黒毛和牛メンチカツ」も催事やイベントなどで好評を得ている。
そうした実績が認められ、今年2月に東京・府中の百貨店で開かれた「大九州展・佐賀特集」に初めて出店した永渕さん。「自分が自信ある商品を作ってきた」という視点を広げ、「佐賀の食材を詰め込んだ弁当を作り、佐賀を発信できないか」と思い付いたという。同展に出店していた白玉饅頭(まんじゅう)店「元祖吉野屋」(佐賀市大和町梅野)の吉村正則さんに相談し、賛同を得て開発を始めた。
和食店時代に弁当を作った時の経験から、「冷めてもおいしい」佐賀の食材を県内の店やメーカーに相次いで協力依頼。同店の「黒毛和牛ハンバーグ」「黒毛和牛メンチカツ」に加え、「さがびより」ご飯に佐賀市漁村女性の会の「うまかのり梅(ばい)」、「ありたどり」(西松浦郡有田町立部)の西京みそ焼き、牛津蒲鉾(かまぼこ)(小城市牛津町勝前満江)の「かまぼこ」「いかしゅうまい」、「元祖吉野屋」の白玉まんじゅうを盛り付け、わずか3カ月で第1弾を完成させた。
5月末から早速、福岡市内での「九州商談会」や百貨店での催事出店など、「佐賀弁」と一緒に佐賀の食材のPRを始めている。
永渕さんは「スピードが勝負と考え、これという形を見せたかった。そのために協力してもらったメーカーには感謝している。詰め切れなかった佐賀食材は多くある。引き続き協力をお願いし、第2弾・第3弾と続けたい。さらに季節に応じた『佐賀弁』の提供も目指したい」と意欲を見せる。
価格は1,350円。「掌」へ5日前までに電話予約が必要。