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「県庁そろそろクビですか?」 佐賀県職員が出版、印税を街づくり寄金に寄付

出版記念と設立記念贈呈式 左から佐賀未来創造基金・山田健一郎理事長、著者・円城寺雄介さん、金華堂・松原良治社長

出版記念と設立記念贈呈式 左から佐賀未来創造基金・山田健一郎理事長、著者・円城寺雄介さん、金華堂・松原良治社長

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 佐賀県庁に勤務する円城寺雄介さん(38)がノンフィクション「県庁そろそろクビですか?」を2月1日、出版した。目立つ漫画家・江川達也さんの表紙とは裏腹に、苦しみながらも地道に業務に励む一人の地方公務員の姿がつづられている。

「県庁そろそろクビですか?」表紙の筆者は漫画家の江川達也さんが描いた

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 円城寺さんは情報・業務改革課に籍を置き、iPadを県内全救急車両に配備して病院とのネットワークを構築し、全国で初めて救急搬送時間短縮を実現させた。県へのドクターヘリ導入も成功させている。最近はドローンの多目的活用に取り組んでいる。

 出版のきっかけは、県が2004年から行っている職場や家庭のほかに何か一つ社会的役割を持という「プラスワン運動」。この運動をより発展させるため昨年、佐賀県と公益財団法人佐賀未来創造基金が協働して「官民協働プラスソーシャルアクションセンター」を立ち上げた。

 2月5日、佐賀市白山アーケード内の老舗書店「金華堂」で出版記念が行われ、併せて「官民協働プラスソーシャルアクションセンター基金(通称=プラスワン基金)」の設立記念贈呈式も行われた。円城寺さんが得た印税は佐賀未来創造基金が設立する同基金に寄付される。「佐賀のCSO支援団体へ全額寄付して地域に飛び出す公務員や市民を応援する事業の基金として使わせていただきたい」と円城寺さん。

 基金を立ち上げた佐賀未来創造基金の山田健一郎理事長は「出版記念と設立記念贈呈式が行われた白山アーケードはシャッター通り。そんなシャッター通りを昔のように元気にしたいと考える方たちのために基金を使いたい。金華堂さんを基金の贈呈式の場所に選んだのも、周りが店を畳む中で必死に店を守っていらっしゃるから」と話す。

 価格は842円。主要書店、アマゾンなどで扱う。

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