小城市在住の土井容子さんが開発した新型ブレーキ「パームブレーキバー」付き自転車が6月25日、手先が不自由な子どもを持つ母からの初注文を受け納品が行われた。
一般的な自転車のブレーキレバーを操作するために必要な指先の握力を必要とせず、手のひらを回してブレーキをかける新型ブレーキ「パームブレーキバー」。
開発のきっかけは、土井さんが手をけがした時に買い物などで毎日乗っていた自転車に乗れなかったことから。「操作が簡単なブレーキがないだろうか」と自転車愛好家の弟に相談し、設計図面を引きながら佐賀市の鉄工所に製造を依頼。今年1月に完成させた。
フラットハンドルにあわせた「パームブレーキバー」のデザイン性を生かし、クロスバイクやピストバイク愛好家向けに4月からの販売開始を前にPRを始めたところ、地域に住む子どもの母親らから「握力も弱くこれまで全く自転車に乗れなかった子どもが初めて乗れた」という喜びから、同自転車の初めての注文を受けた。
土井さんは「自転車にこだわりを持つ人への付加商品としてのPRを考えていたが、思わぬ方からの注文に驚いている。自転車産業振興協会の本年度の研究開発事業にも選んでもらった。今後、カスタムバイクと福祉の両面で、販売先や提携先を開拓していきたい」と意欲を見せる。
価格は2万5,000円(取り付け工費別途)。問い合わせはPMT(TEL 090-2967-5717 )まで。