
「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」(佐賀市川副町早津江津)で8月23日、「世界遺産検定講座」の第2回が開かれる。
「世界遺産検定講座」を行う「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」多目的室
佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館は、幕末から明治期にかけて活躍した佐賀藩士で日本赤十字社を設立した佐野常民と、幕末の佐賀藩が設立した洋式海軍の訓練・造船拠点の三重津海軍所跡について学ぶ施設。三重津海軍所跡は、2015(平成27)年7月に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つとして「ユネスコ世界遺産」に登録され、今年で登録10周年を迎えた。
世界遺産検定は、NPO法人「世界遺産アカデミー」が主催する、ユネスコ世界遺産についての知識を問う検定で、2006(平成18)年から行われており、初歩に当たる4級から専門知識を問われる1級までの試験を、これまで36万人以上が受験。現在、指定会場でマークシート回答により受検する「公開会場試験」が年3回程度、試験期間内の希望日時と全国約350カ所のテストセンターから会場を選び、パソコン回答により受検する「CBT試験」が行われている。
佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館で行っている「世界遺産検定講座」は、世界遺産検定講座の一般教養にあたる「3級」の対策講座と、三重津海軍所跡を含む「明治日本の産業革命遺産」について学べる講座を組み合わせた講座で、「三井三池炭鉱 万田坑」が世界遺産に登録されている熊本県荒尾市などとオンラインでつなぎ、共同で開催。佐賀市での開催は2回目となる。世界遺産検定対策講座は、世界遺産の啓発活動を行う同NPOの認定講師が担当し、明治日本の産業革命遺産については、山口県萩市や福岡県北九州市、静岡県伊豆の国市、岩手県釜石市などの各市の担当者が講座を担当する。
現在、受講者を募集している(要事前申込み)。講座は9月20日、10月25日、12月6日にも行う。開講時間は13時30分~16時。受講無料。講座修了後、12月14日に予定する世界遺産検定「第62回検定」の受験希望者が5人以上となった場合、佐賀市内の会場で検定受検できるようになるという。