「TOJIN茶屋」(佐賀市唐人2)多目的スペースで8月22日、鳥取視察報告会「とっとリノベ報告会 by七人の公務員 ~鳥取のパイセン達による至福の引きずり廻し編~」が開かれた。
「とっとリノベーションツアー」で鳥取市の「HOME 8823」を訪ねた。
遊休不動産のリノベーション事業計画をオーナーにプレゼンし、建物を生かし事業化を目指す集中講座「リノベーションスクール」は2011年に北九州市で始まった。同市によると、同講座の取り組みは、再生した建物だけにとどまらず雇用の創出など周辺エリアの再生にもつながっていると、中心市街地活性化に向けた実効性の高い取組として他の都市からも関心を集めており、「リノベーションまちづくり」の取り組みは同市から全国各地に広がりつつあるという。
佐賀県は昨年10月、市町職員向け「佐賀県リノベーションスクール公務員編」を開催。鳥取県職員の林拓磨さんが「鳥取市の『リノベーションまちづくり』の事例と公務員の役割」を講義したことがきっかけで、7月22日から24日、受講生有志などで同市のリノベーション施設を実際に見に行くという「とっとリノベーションツアー」を行った。
同ツアーに参加し報告会を企画したのは、佐賀県庁の副島篤子さん、川端元子さん、副島沙也香さん、佐賀市役所の吉岡慶太さん、鹿島市役所の岡秀和さん、白石町役場の片渕将陛さん、江北町役場の百武光司さんの7人。
同報告会には、行政関係者や金融機関職員、まちづくり関係者など約30人が参加した。車に相乗りし8時間かけてたどり着いたという鳥取市内のBook Cafe「ホンバコ」、鳥取大丸屋上庭園「まるにわ」、ゲストハウス「Y Pub & Hostel TOTTORI」、カスタマイズ賃貸住宅「ヤマネコ荘」、コミュニティースペースとゲストハウス「HOME & BASE 8823(ハヤブサ)」を見学、それぞれの立ち上げに関わった人の話を聞き、ツアーメンバーは「鳥取の人々から至福の引きずり回しを受けた」という。
報告の最後に「鳥取でまちづくりに関わる人たちはとにかく熱かった」「職業や肩書きを越えた密な信頼関係があるから、鳥取のまちは素敵だと感動した」とそれぞれ感想を述べた。また、鳥取市役所心市街地整備課の平木克実さんもゲスト参加し、同市の取組について改めて紹介があった。
片渕さんは「佐賀でも『リノベーションまちづくり』を動かすには民間が動き、行政がスムーズにサポートしていく土台を作ることが欠かせないと感じた。民間の人にも報告会に参加したもらえたことが第一歩になったと思う。引き続き公務員ができることを各地から学びながら進めていきたい」と意欲を見せる。