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佐賀のこうじ食品会社が開発した万能酢、「チーム・シェフ・コンクール」入賞

「和糀酢~黄金(こがね)~」と賞状を手に笑顔を見せる「和糀」副代表の本山智子さん

「和糀酢~黄金(こがね)~」と賞状を手に笑顔を見せる「和糀」副代表の本山智子さん

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 佐賀のこうじ食品会社「和糀(わこうじ)」(佐賀市駅前中央1)が開発した業務用万能酢「和糀酢~黄金(こがね)~」が5月15日、「第6回チーム・シェフ・コンクール」で「リトルワールド賞」を受賞した。

「和糀酢~黄金(こがね)~」と小売り用の「てまひま和糀酢」

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 会社員時代にこうじが体に良いことを知り「不妊、ストレス、アレルギーなど心身の悩みを持つ女性が手軽に食べられるこうじ加工品を作りたい」と起業を志した代表の国本斎愛(きよえ)さん。姉の本山智子さんと2014年に創業し、佐賀の有機JAS認定農家や特別栽培農家などが生産する米を原料に用いた米こうじ、塩こうじ、甘酒を開発してきた。

 野菜などを漬けておくだけでピクルスができる万能酢の開発を始めたのは、佐賀のさまざまな農家とつながりのある同社が「地元の野菜をもっと多くの人に手軽に食べてもらいたい」と考えたことから。製造は「丸秀醤油(しょうゆ)」(高木瀬西6)に依頼。「引き受けてくれるところがなかなか見つからず苦労したが、化学調味料や合成保存料を使わないことへのこだわりに共感してくれたおかげで実現した」と本山さん。試作などを重ね、酸味を抑え和風だしの風味を利かせたこうじ入りの万能酢が完成し、今年2月に発売した。

 食の情報発信や6次産業化支援などの事業を手掛ける「リトルワールド」(東京都品川区)が主催し、国内各地の農産品や加工品にさまざまな賞や販路拡大の機会などを提供する同コンクール。「当社にとって初めての業務用商品である『和糀酢』の販路開拓のきっかけやヒントを得たい」とエントリーを決めたという。コンクールでは、全国のシェフや飲食関係のバイヤーなど約100人が最終エントリー111点の商品を試食し審査し、98点が各賞を受けた。

 本山さんは「良質な素材を使っていながら手頃な価格であること、甘みの後にだしの風味が残る味わい深さなどを評価いただいたと聞き感激した。発売前の試食会などではいろいろな意見もあったが、『自分たちがやってきたことは間違っていなかった』と実感できた」と話す。「ピクルスだけでなく揚げ物にかけたり酢豚の材料にしたりと使い方はいろいろ。手間をかけずに体に良いメニューを作ることができる『和糀酢』を、多くの飲食店や料理教室などに取り入れてほしい。今後は、こうじや佐賀の食材をたくさん食べてもらえるよう、当社商品そのものはもちろんその使い方を広め、手軽で健康な食生活のサポートができれば」とも。

 価格は1リットル=2,260円。カフェ「awai(あわい)」(本庄町本庄)で販売する。問い合わせは「和糀」ウェブサイトで受け付ける。

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